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プロが教える!トイレのお掃除方法

第5回 清掃時のこころがけはあるの?

清掃時の心がけ


トイレ清掃は、汚れている場所をキレイにする仕事です。

汚れに触れる、というのは、実際のところできれば避けたいというのが心情かと思います。自分自身が使用する自宅のトイレもそうですが、もし掃除を行わなくともキレイで快適な生活環境を維持できるのであればそれに越したことはありません。

ですがもちろん、現実には誰かが掃除をしなければなりません。掃除を行わなければ、美観が損なわれるだけでなく、衛生状態が悪化し健康に影響を及ぼすことにもなるでしょう。

トイレ清掃は社会から必要とされている仕事。

誰かがそれを担ってくれることで多くの人が快適なトイレの利用を享受できます。

日常のトイレ掃除は慣れてしまえばそれほど難しくはありません。

ですが、慣れというのがマイナスの結果を生むことも時としてあります。

慣れを戒めて、いつも新鮮で前向きな気持ちで仕事に取り組むことが望まれますが、なかなかそうもいかないのが現実です。

それでも私たちはトイレ清掃のプロとして、トイレを利用する人の気持ちをいつでも最優先にし、日々の仕事に取り組まなければなりません


*当コラムでご紹介するする清掃マニュアルは、オフィスやご家庭向けにリニューアルしたものですが、このページでご紹介する【清掃時の心がけ】は、プロ目線の心がけとしてご紹介いたします。

 



◆身だしなみ

清潔な身だしなみを心がけましょう。

身なりや身だしなみを整えてのぞむと、不思議と仕事も丁寧になるものです。

 

 

◆身のこなし

清掃中はテキパキと動きましょう。急いだり慌てたりする必要はありません。

利用者の方々がいるなかで清掃を行う場合は特に、利用の妨げにならないよう自分の動きに配慮しなければなりません。

 

 

◆挨拶(会釈)

清掃中にトイレを利用する方がいれば、会釈をしましょう。

知らず知らずのうちに、自らの存在や振る舞いが利用者の方々に不安や不快感を与えてしまうことのないよう常に気を配りましょう。

 

 

◆利用者の出入りに配慮すること

清掃をしている最中にもトイレは利用され続けます。

清掃中はつい自分の手元作業を優先しがちになりますが、利用者の存在は常に気にかけておく必要があります。

便器を磨いている途中に利用者が入ってきたとしても、使用できる便器がそこしかない場合は、いったん作業を止めましょう。


◆道具の置き場所への配慮

清掃中は一時的な道具の置き場所にも配慮しましょう。

ア付近や通り道にあたる場所に道具を置いたり立てかけたりすると、転倒などの事故につながりかねません。

 

 

◆安全の確保

清掃の際は安全にも配慮しましょう。

床をぬれたままにしたり、洗浄剤がこぼれたり垂れたりした状態を放置しおくと、思わぬ事故につながります。

また洗浄剤の組み合わせによっては有毒ガスが発生して中毒を引き起こす場合があります。

安全の配慮を怠らず自分の身と利用者の身を守りましょう。

 

 

◆私語も会話も慎むこと

清掃中の私語は慎みましょう。

「沈黙清掃」という清掃方法が一部の教育現場で取り入れられていますが、これは清掃中の会話は極力慎み、沈黙して集中して清掃に取り組む、という考えに基づいています。

 

 

◆汚染を拡散させないこと

当然のことですが、清掃の一番の目的は汚れの除去です。ですが、これは簡単なようで簡単ではありません。場合によっては、清掃をすることによって余計に汚れが広がってしまうこともあります。例えば、雑巾が汚れた状態のまま清掃を続ければ、雑巾の汚れがどんどん拡散していくことになります。

取り除くのは目に見える汚れだけではありません。細菌やウイルスなどトイレには健康に影響を及ぼす「目に見えない汚れ」もあります。

ただ清掃するだけではなく、自分が利用する側になった場合を想像し、どのような方法・手順で清掃するとキレイに衛生的に仕上がるのか常に考えて仕事にあたりましょう。

 

 

◆素材を傷めないこと

こすりすぎたり磨きすぎたりして表面をキズつけてしまうことがよくあります。また洗浄剤にしても、酸性のトイレ用洗浄剤は金属を腐食させるほど強力です。

キレイにするために清掃に入ったものの、壊したりキズをつけたりしてしまっては元も子もありません。

 

 

◆並べる・揃える

トイレに置かれている備品類や消耗品類、小物類は並べて置くようにします。一定のルールにそって配置しておくことで、残量の確認も早く済みます。

清掃する、キレイにする、だけではなく、整えることも重要な仕事のひとつです。

 

 

◆作業後の見直し

清掃後は必ずしっかりできているかどうかのセルフチェックをするようにします。

どれだけ慣れていても清掃後のセルフチェックは必ず行いましょう。

 

 

◆道具の片付け

清掃後は道具を洗いましょう。清掃作業が終了してもやるべき仕事はまだ終了していません。

日常清掃は続いていくものですから、「片付け」は、次の時にしっかりした、行き届いた作業を行うための「準備」です。

 

 

◆手を抜かないこと

いいことではもちろんありませんが、清掃の仕事はいくらでも簡単に済ませてしまうことができます。

慣れやマンネリは怖いもので、はじめは頑張っていても、次第に「ただ終わらせること」が目的になってしまうことがあります。

当然ながら仕事で手を抜くわけにはいきません。手を抜けばトイレの衛生状態を悪化させることになり利用者に直接マイナスの影響を及ぼすことになります。そしてさらには、清掃を依頼してくださったお客様の信頼・期待を裏切ることにもなります。

 


次回、最終第6回は『除菌・除ウイルスはできるの?トイレのニオイについてはどのような道具で掃除をするのをテーマにお伝えします。

 

*トイレ清掃のやり方をより詳しく知りたい方は『一般社団法人日常清掃協会』のHPをご覧ください。


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©︎2022日常清掃協会association

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